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旅の疲れもあるのでしょうか?
少し読書に耽りたい気分になり、いくつか読みかけていた本を読んだ後、イギリスの詩人キーツの詩集を手に取りました。
「美の詩人」とも呼ばれるキーツ。惜しむべきは、その才能がわずか25年の生涯で幕を閉じてしまったこと。
天才の豊かな詩情とともに紡がれる生(いのち)への讃歌は、溢れんばかりの若き詩人の熱情を読む者にしらしめ、心の安寧とともに、立ち上がる勇気をも鼓舞してくれます。
今日は、夭逝の詩人キーツの代表作でもある「エンディミオン」の詩の一節をご紹介したいと思います。
皆様とともに、この若き天才の詩を心ゆくまで鑑賞できれば幸いに存じます。


『エンディミオン』より
(第1-33行)

美しきものはとこしえに歓びである。
そのめでたさはいや増すばかり、それが無に
帰することは絶えてなく、常に吾らがため
寝間を静粛に保ち 眠りをば
佳き夢と健康と安息もて満たし
           やまない。

さればこそ 朝毎に 絶えず吾らは編み続ける
わが身を大地につなぐ花の絆を、
いかに 失意に迫られようと 心の気高き人々が
惨として世上に乏しくとも 憂いに翳る日々があり
尋(と)めゆくべきさだめの道の悉く健やかならず
暗澹たれども。然り、ありとあらゆる不如意にも拘わらず
形象(かたち)美しき或るものが 吾らが暗みし精神より
塞ぐ覆いを奪い去る。等しく然様(さよう)のものだ 日も 月も
無垢な羊に蔭深き恵みを茂らせ展べる
老木も 若やぐ樹々も、同じく然様のもの 黄水仙も
その生(いのち)息づく緑の地平と諸共に、炎暑の季(とき)に備え
吾とわが身に涼しく隠(こも)る場を設ける
清流も、美(うま)しき麝香薔薇(じゃこうばら)の花をちりばめ
豊かに生い籍(し)く 森の奥処(おくか)の草むらも。
更には 偉いなる死者たちのため 吾らが想像(おもい)に偲ぶ
運命の壮大もまた 然様のもの、
吾らが耳にし または 読み味わえる愛すべきあらゆる
                       物語ーー
天際より吾らに向い降り注ぐ
不滅の甘露の尽きせぬ霊泉もまた。

なおまた これら美の精髄を吾らが身に受けること
短き一刻(ひととき)のみにて終わりはせぬ、然(さ)にあらずして、神殿を廻り
ざわめく樹々の いちはやく 神殿そのものに等しく
貴くなりゆく まさにその経緯をそのまま 月もまた
熱き情(こころ)を抒(の)べる詩歌も 不朽の栄誉も
絶えず吾らに寄り添い ついには 吾らが魂を
鼓舞する光となり 更に 固く吾らと結ばれては
吾らが上に日が耀き はた 暗影の閉すとも関りなく
常に吾らと共に在るべく さもなくば 吾らは死する他
                     なき迄に。

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