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詩人の小部屋 6

 20, 2013 10:26
今日ご紹介する詩は、19世紀英国ロマン派の屈指の抒情詩人シェリーの代表作「西風に寄せる歌」です。
もうじき12月。日ごとに寒さもつのり、いよいよ冬本番となってきましたね。
この「西風に寄せる歌」は、凍える冬を人生の試練の時期になぞらえつつ、その後到来する春を希望の未来にみたてて情感豊かに詠いあげた作品です。辛い季節もいずれは過ぎ、やがては温かな春を迎える日が必ず来る。詩人のそんな思いが、そこはかとなく感じ取れる作品です。


西風に寄せる歌

    1

おう 烈しい西風 秋のいぶきよ
目にみえぬおまえに追い散らされる枯れた木の葉は
魔法使いからのがれる亡霊なのか

黄いろ 黒 青 疫病やみの深紅の
無数の木の葉ーー おう おまえ
翼のついた種子を 暗い冬の床に追いはらい

おまえのさわやかな妹の春風が
夢みる大地にクラリオンを吹きならし
(そよかぜに草をはむ羊の群れのようにやさしい蕾を駆り立て)

野も丘も いきいきとした色とかおりでみたすまで
墓のなかのしかばねのように
冷たくねむらせるものよ

あらゆるところを動きまわる 荒々しい精よ
破壊者にして守護者よ 聞け おう聞け!

    2

屹立する大空の激動のなかを
おまえの奔流にのって 雨と稲びかりの死者
大地の朽葉のようなちぎれ雲が飛び散り

「大空」と「大洋」のもつれあう枝々から吹き落される
おまえのわき立つ群青のうえに
狂乱のマイナドの頭に逆だちきらめく髪のように

ほの暗い水平の果てから天頂まで
近づくあらしの髪がなびいている
おまえ 昏(く)れゆく年の挽歌よ

暮れなずむこの夕ぐれは
おまえの霧のちからでかためた
巨大な墓所の丸天井なのか

厚い雲から 暗い雨や 稲妻や
あられがほとばしる おう聞け!

    5

わたしを あの森のように おまえの竪琴にしてくれ
わたしの木の葉が たとえ森のように散り落ちようとも!
おまえのどよめく壮大な音楽が

悲しいけれど美しい 荘重な秋のしらべを
森とわたしから得るだろう おまえ 荒々しい精よ
わたしの魂となれ! 烈しいものよ わたしとなれ!

わたしの死んだ思想を 朽葉のごとく
宇宙に追い散らし 新しい生命をもたらせ!
そして このうたの呪力によって

くすぶる炉の灰や火の粉をまき散らすように
わたしの言葉を 人類のあいだにまき散らせ!
わたしの唇をとおして まだめざめぬ大地に

予言のラッパを吹きならせ!おう 風よ
冬来たりなば 春遠からずや

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COMMENT - 2

Wed
2013.11.20
21:02

マウントエレファント #TO/PCoV.

URL

勇気づけられますね

厳しさの先に光がある。勇気づけられますね。

Edit | Reply | 
Wed
2013.11.20
23:03

エンジェルズアイ #-

URL

Re: 勇気づけられますね

> 厳しさの先に光がある。勇気づけられますね。

 こんばんは^^
「苦は楽の種」とも言いますよね。

 先日、花村萬月の本を読んでいたら、「作家は子供の頃厳しい躾を受けた人の方が大成する」という話が書いてありました。プロになれば、ほぼ毎日休みなく執筆することになる。だから自分を律する強さを持たない者は、作家を続けていくことができないのだと。

 確かに書かずにいようと思えばいくらでもそうできますが、そんな自分の甘えを律する強さがなければ、結局プロとしては失格ですよね。実際何らかの賞を取った人であっても、その先も傑作を書き続けることのできる人はほとんどいない・・・という話も聞きます。
 書くことを苦にしなくなるほどの忍耐力をつけること。その努力があってはじめて自分自身にも力が付き、大変な作業も楽にできるようになるのだということなのでしょうね。

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