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月夜物語 17

 02, 2017 22:45
「リカルドか。武術大会に参加する騎士たちの中で、アレクに年恰好が似ている者たちを集めてくれないか。ただし、決闘の件でわたしに話しかけてきた例の二人の騎士には知られないように注意してくれ。彼らに知られると少々まずい」

年老いた使用人リカルドは、思慮深い眼差しで若き主を見つめた。

「仰せのとおりに致します。ほかにご用はございますか?」

「わたしがアレクの偽者を決闘の場に立たせたと分かれば、兄上は決してお許しにならないだろう。この事はわたしとおまえの二人だけが承知していることにせねばならぬ。よいな」

ロディウスを幼少の頃から知っているリカルドは、突然の内密の依頼に少なからず驚き、かつ喜んだ。

自分を信頼すればこその依頼である。

主レビアント卿に秘密とはいえ、幼き頃からお傍に仕えてきた者ならばこそと思うと、心底誇らしくもあった。

「ご親友のお命にかかわること。無論、承知致しております」

リカルドの返事に安堵したロディウスは、さらにこう命じた。

「例の少年と一緒にいたという老騎士のことを詳しく調べておいてくれ。不審な点があるようなら、捕らえて牢に入れてもかまわぬ」

「少年はどう致しますか?」
 
リカルドが尋ねると、ロディウスは少し考えこみ、それから言った。

「決闘は行わねばならぬ。老騎士と引き離し、決闘場までおまえ自らが同行して見届けるようにしてくれ」

「承知致しました」

リカルドは短くそう応えると、すぐに踵をかえした。

そして足早に、騎士たちの寝起きしている西の塔へと向かったのであった。

さてリカルドが立ち去ると、ロディウスは自室に戻り、少年の同伴者であった老騎士の処遇について考えを巡らした。

この決闘騒ぎを起こした張本人は、おそらくあの老騎士に違いない。

何の恨みがあってアレクを陥れようとしたのか、まずは、その真意を問いたださねばなるまい。



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